永遠のテーマ:賃貸VS持ち家
今回は永遠のテーマ、FIRE/セミリタイア後の住まいの選び方について書いていきます。
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私自身もFIRE/セミリタイア後の住居について悩ましいところがあり、皆さんもどのように考えているのか知りたいと思い、Twitterにてアンケートをとらせていただきました。
【FIRE後の住居について】
「FIRE後の住居をどう考えていますか?」というご質問をよく頂きます。私は身軽さ重視、且つ家賃の一部を経費にできる点で賃貸で考えておりますが、皆さんはどうお考えでしょうか?
動画のネタにもしたいと思っており、理由も含めてコメントなど頂けると嬉しいです^^
— ぱすたお@FIRE系YouTuber (@himoneeeeet) June 13, 2021
ありがたい事に215名もの方にご回答頂き、かなり多くのデータを集計することができたのではないかと思います。ご回答してくれた皆さん、ありがとうございました。
結果としては、賃貸53%、持ち家36.7%、その他(実家など)10.2%。
賃貸派は多いかなと予想はしていたものの、意外と持ち家派も多く、その他(実家など)にも10%と、結構分散したなという印象を受けました。
アンケート結果と、賃貸・持ち家・その他、それぞれの選択肢を選んだ皆さんの感想を合わせて、私が理解したFIRE後の住居選びのポイントについてまとめていきます。
お金と気持ちと状況に応じて正解はそれぞれ
やはりアソートパックは最強という事です。ごめんなさい冗談です。
皆さんからの考えを聞き、改めて結論はそれぞれ、あえて言うなら、①金銭面と感情面のバランスは賃貸、②感情面の満足度なら持ち家、③金銭面で最強なのは実家、という考えに至りました。
①金銭面と感情面のバランスは賃貸
②感情面の満足度なら持ち家
③金銭面で最強なのは実家
それぞれ詳しく見ていきます。
金銭面と感情面のバランスは賃貸
まず一つ目、金銭面と感情面のバランス賃貸についてです。
一般的に賃貸住宅でよく言われるメリットやデメリットをまとめます。
〇メリット
・生活レベルや家族構成に合わせて家を変えられる
・自由に引越しができる
・設備の交換や修繕費用の負担が無い
×デメリット
・ずっと家賃の支払いが続く
・内装、間取り、設備などが自分で決められない
・高齢になった時に契約を更新できない事がある
やはり魅力は身軽さで、柔軟に住居を選択でき、将来の変化、修繕管理等自然災害のリスクを負わなくていい反面、所有している訳じゃないので将来が不安という面もあるのかなと思います。
次にTwitterのアンケートで、実際に賃貸と回答した方の意見をご紹介します。
・基本は賃貸に住んで身軽でいたい
・気に入った物件と地域なら何軒か所有して、別荘か民泊で貸し出す
・住所を定めずに自由に生きていきたい
・賃貸で部屋が借りづらくなってきたら、郊外の安い一軒家を買う
賃貸を選ばれた方は、FIREを目指している方が多い印象を受けました。FIREの民は移住とか好きな場所に住むとか住まいを固定化しない人が多い印象もあるので、身軽な賃貸を好む傾向があるのかなとも思いました。
FIRE後、賃貸で住居を転々としている例
実際、以前にこちらの32歳でFIREを達成した公務員という動画でご紹介した金村さんという方は、会社員時代は福岡で、セミリタイア後は札幌に移住して、最近では仙台への移住を計画して取り組まれているそうです。
こういう風に興味のある土地を転々とする事ができるのは賃貸ならではかもしれませんね!
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FIRE後、賃貸だけど家賃1万円、格安賃貸に住む例
それと、賃貸でもう一つ紹介したいのが大分県杵築市、格安物件のお話です。
賃貸で暮らす事に不安な人の中には、ずっと家賃を払う事に対してもったいないと感じている人もいると思います。そんな人に紹介したいのが大分県杵築市の格安賃貸です。
FIREの民ならご存知の方も多いかもしれないですが、こちらのひこすけ(@hiko_fire)さんが最近いよいよFIREをされるという事で、日本一家賃の安い街として知る人ぞ知る大分県杵築市への移住を進められています。
この大分県杵築市なんですが、なんと家賃1万円の物件もあるくらい家賃が安い街として有名で、ひこすけさんも家賃1万円代のアパートを契約されたそうです。(やばい)
杵築市は、昔は有名な大手電機メーカーの工場がありましたが、近年閉鎖されたため、従業員の人たちが住むためのアパートが多く残っている、という状況です。そのため、供給に対して需要が全く追い付かない状況になってしまって、結果として家賃相場が非常に安くなっています。
ちなみに、ファミリー向け我が家と同じ部屋数(2LDK)以上を杵築市検索しますと、3万~5万で物件が見つかります。もう、ほんとすごいです。
賃貸住宅の場合は、場所を選ばなければかなり格安で住居費を抑えられる可能性があるので、少しご紹介させて頂きました。
感情面の満足度なら持ち家
次に2つ目、感情面の満足度なら持ち家についてです。
先ほどと同様に一般的に持ち家でよく言われるメリットやデメリットをまとめます。
〇メリット
・ローンを完済すれば自分の資産になる
・内装、間取り、設備などを自分で決められる
・部屋数が多い物件が賃貸に比べて多い
×デメリット
・住まいが固定化されて引越ししづらい
・完済までずっとローンの支払いが続く
・家周りのメンテナンス費用がかかる
・税金(固定資産税、都市計画税)がかかる
・管理費、修繕費などの維持費がかかる
やはりローンの支払いや税金や修繕費などの維持費といったお金の面のデメリットが目立ちます。ただ、メリットとしてはローンを完済したら自分の資産になるとか、自分の理想の家を作れるとか、そういう精神的な満足感みたいなところを感じている人が多いのかなと思いました。
次にアンケートにお答え頂いた方で持ち家派の方のご意見を紹介します。
既に購入されている方のご意見で良いなぁと思ったのはこちらです。
・庭の芝生で子どもとキャンプ
・理想の住まいができれば、FIRE後のおうち時間が楽しくなる
・経済合理性は賃貸だけど、持ち家の価値はお金じゃない所にある
素晴らしいですよね。こういう風に、やっぱり持ち家には持ち家の魅力というかプライスレスな価値があると思いました。
家族で生活するなら、特に最近だとおうち時間を充実させたいという家庭も多いと思うので、持ち家で広いお家で生活するっていうのは魅力かもしれないですよね。
中古住宅リノベ→DIY系Youtuberへ
それともう一つ面白いご意見でご紹介したいと思ったのが、中古住宅を購入してリノベするというご意見です。
なんと、中古の安い家を買って、買った中古住宅をDIY・カスタマイズしていって、その様子をYouTubeで発信、家も買えちゃって、DIY系YouTuberにもなれちゃうという恐るべき戦略です。
DIY系などはすごく人気ジャンルで視聴者の方も多そうなので、もしかしたらすぐに中古住宅の購入費用とかをYouTubeで賄えちゃうかもしれません笑
こういう風に自分が好きなようにカスタマイズできるっていうのも、持ち家ならではですし良い部分だと思いました。
海外の住宅価値が上がっている国であれば持ち家もあり
今回アンケートに海外の方もコメントを下さいまして、それが興味深かったのでご紹介したいと思います。
まず一人目がタイ在住の方で、すでにタイで持ち家に住まわれている方です。
その方曰く、タイは住宅価格が上昇中なので、数年住んで売っても利益が出せる状態だそうです。ですので、住宅価値が上がっている国であれば持ち家もアリかもねと仰っていました。ただ、日本に住んでいたら賃貸にするとの事でしたね。
こういう値上がりが期待できるケースなら資産として家を買っておくのもありかなと思いますね。
次に二人目がアメリカ在住の方です。
この方は賃貸にお住まいだそうなんですが、基本は身軽さを重視したいから家は賃貸で考えているという事でした。
ただ、一方で子供たちを広い家に住まわせたい想いもあるという事で、持ち家も検討されているようです。
特に最近アメリカはインフレが進んでいるので、それもあって不動産を持っておきたいという事で持ち家の購入熱が上がっているらしいです。
特にアメリカの家は築年数があっても価値が下がりにくいという事で、実際に築年数50年以上の家でもかなり高く売買されているとの事なので、家を買っても日本の様に値崩れしにくいという点も、持ち家を検討する材料の一つになっている様ですね。
このお二方の様に、海外に住まわれている方の意見というのは普段は聞くことがないので、非常に新鮮でした。ご回答、本当にありがとうございました。
金銭面で最強なのは実家
最後が3つ目の金銭面で最強なのは実家についてです。
実家強し、同様に一般的に実家暮らしでよく言われるメリットやデメリットをまとめます。
〇メリット
・家賃やローン返済の負担が無い
・家事や育児を家族に頼る事ができる
・生活リズムが整う
×デメリット
・生活リズムが家族に影響される
・パートナーに精神的な負担がかかる危険性
・ご近所付き合いに巻き込まれる危険性
⇨田舎だと結構あるある
やっぱり圧倒的に経済なメリットが大きいですし、加えて家族のサポートが受けられるというのは大きなメリットですよね。ただ、そうやって家族と一緒に生活する事で、良くも悪くも生活リズムが影響を受けるという面もありますし、そういった人間関係の部分の不自由さが増えるというのは、人によっては大きなデメリットかもしれないと思いました。
この実家についても、実家派の方から面白いコメントを頂いたのでご紹介します。
個人的にもめっちゃいいと思ったのですが、実家をリノベして理想の住まいを作る!という作戦です。
この方法ですと、土地代もかからずリノベ費用のみですので、コスパのいい充実した家が出来上がりそうですよね。
実家をリノベ/リフォームをするというご意見の中であったのが、そうやってリノベやリフォームをして子育て期間は実家を活用しつつ、子育てが終わったら実家を出て、賃貸生活→実家が不要になったら賃貸に出すか売却をするという事でした。
これ結構良いですよね。子育てを家族で協力しながらできて、子どもたちも広くて綺麗なお家で生活できますし、子育てが終わった後は貸しても良し売っても良しで好きにできるという事で、持ち家と賃貸のいいとこ取りだなって感じがしました。
この実家活用については、長男だから実家を継がないといけないという事情もあるそうで、田舎あるあるの私としてはそういった風習・土地柄に非常に共感してしまいました。
もう一つ、この実家に住むという話で素敵だなと思った意見があったのでご紹介します。
それが奥様側の実家に住むという方法です。
こちらの方もご事情があって、奥様の実家に住まわせて頂いてるそうなんですが、そうしたら経済的にも楽になった上に、奥様も実の親を頼ることができますし、奥様のご両親、特にお母様が安心できるという点で、すごくメリットを感じられているという事でした。
これですね、私も妻が妊娠した時に妻の方のお母さんが近くにいることの安心感や心強さっていうのを強く感じたので、すごく共感しました。
やっぱり初めて妊娠した時とか一人目の子育ての時とかって、誰でも初めてで不安になると思うので、そんな時に身近に実のお母さんみたいに素直に頼れる存在がいてくれたら、奥様にとってはすごく気持ちが楽になるんだろうなと思いました。
こういう面でも、奥様の方の実家というのもアリですし、実家に住むのに抵抗があれば奥様の実家の近くに住むとかでも全然アリだなと思いました。
まとめ
今回は、FIREした後のどこに住む?リタイア後の住まいの選び方、というテーマで書かせていただきました。
結局、お金と気持ちと状況に応じて適した住まいはそれぞれ異なってしまうのですが、アンケートやコメントで様々な意見をご回答いただき、個人的には結論を以下3つにまとめる事が出来ました。
①金銭面と感情面のバランスは賃貸
②感情面の満足度なら持ち家
③金銭面で最強なのは実家
金銭面や満足度のみだけではなく、併せて家族構成・生活スタイル・通勤場所・子育て環境・土地柄/習わしなども考慮しなければならないので、一概にはこれが正解とは言えず、各家庭の状況に合わせて選ばないといけない、という結論です。
月並みなまとめになってしまうんですが、結局最後は家に何を求めるか、何を優先するかといった優先順位付けをしっかりと家族で話し合って決めるという事が大事なのだと思います。
ただ、今回多くの方の考えを紹介・共有できたことで、FIRE/セミリタイア後の住まいの選び方について、少しでも参考になり、考えが深まったりしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。今回、アンケートにご協力いただいた皆さんにも、改めて感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いします。
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