今回は「FIRE達成者のその後の生活」がテーマの記事になります。
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FIRE達成者のその後について
突然ですが、皆さんFIRE達成者のその後って気になりませんでしょうか。
もちろんFIREを達成するまでの資産作りや準備など、その過程も気になると思うんですが、FIRE達成後の生活についても気になる人は多いんじゃないかと思います。
先日、金融メディアの「トウシル」にて、30歳でFIRE(セミリタイア)を達成された「三菱サラリーマン」こと「穂高唯希」さんのFIRE後の生活をインタビューした記事が上がっていました。
そこで穂高さんがFIRE後の生活や、FIRE前の生活との変化についてお話しされていて、その内容が非常に参考になったのでご紹介したいと思います。
三菱サラリーマン(穂高唯希)さんについて
まず最初に穂高さんのプロフィールを簡単にご紹介します。
- FIREを実現した年齢:30歳
- FIREを実現したときの資産額:約7,000万円
- 資金作り方法:高配当株、連続増配当株への全力投資
- 現在の収入:文筆業、配当金、農業など
穂高さんは新卒からずっと三菱系の大手企業に勤められていて、支出最適化を最適化し、収入の8割を高配当株の購入資金に充てるというクレイジー&ストイックな投資スタイルで有名ですね。(褒め言葉)
穂高さんがなぜそんなクレイジー&ストイック(2回目)な生活を送ってまでFIREを目指したのかというと、「経済的自由を得て人生の選択肢を増やしたい」という想いがあったからだそうです。
穂高さんは社会人1年目で働き始めた瞬間に、会社員としてずっと働く事に疑問を感じて、30代前半でのセミリタイアを計画されます。
入社してすぐ、「会社員として組織で生きるという事は、減点されないように尖らず、穏当に、”正解”とされる立ち居振る舞いで日々を過ごすこと」だと感じたそうです。
そう思った時、「果たして自分はそういった生き方をするために、今まで生きてきたのだろうか?」という疑問を強く感じたという事でした。
穂高さんは学生時代に海外留学もされてらっしゃるのですが、留学生活では価値観も正解も人それぞれで多様だったため、穂高さんにとっては「サラリーマン」という生き方も、あくまで沢山ある生き方のうちの1つでしかないと思われていたそうです。
人生には限りがあるので、1日も早く主体的に生きていこうと考え、30代前半にはFIREを実現したいと計画を立てられました。
穂高さんがFIRE達成に向けて行った事
次に穂高さんがFIRE達成に向けた行ったことについてです。
穂高さんがFIRE達成に向けてが取った戦略は、至ってシンプルなものでした。
- 支出を最適化
- 高配当株・連続増配株を愚直に買い続ける
ね?簡単でしょ!(シンプルイズベスト)
穂高さん曰く、「経済的自由に向かって着実に歩を進められる方法」を考えた結果、「株式の配当金を得る」という方法がそれに適しているという結論に至ったそうです。
株式を買って配当金を増やし、配当金が生活費を上回るようになれば経済的自由を得られると考え、月20万円の配当金を得ることを1つの目安に、本格的に投資を始められたという事です。
そして、毎月の給料から少しでも投資に回せるお金を増やすために、日々の支出に優先順位を付け、無駄な支出を削って投資に回せるお金を増やしていったそうです。
それが①の「支出の最適化」と呼ばれるものですね。
支出の最適化では、具体的にこんな事をされていたそうです。
- コンビニでの買い物は避ける
- プールは公共施設を活用する
- エレベーターは使わずに階段を使う
- ペットボトルは買わず水筒を持ち歩く
ポイントは「必要以上に切り詰める事はしない事」だそうです。
大事なのは「自分の価値観に沿ってお金を使う事」で、価値を感じるものにはお金を使って、価値を感じないものにはお金を使わないという事でした。
何かを買う時も「自分にとってこれは本当に必要なのか」をよく考えて判断するという事でした。この辺が普通の節約や倹約とは違うのかなと思いましたね。
こうした支出の最適化を通じて、収入の8割くらいのお金を残すことができるようになり、残ったお金で高配当株・連続増配株を買い進めたという事でした。
高配当株投資は、一般的に資産拡大には向いておらず非効率な投資と言われがちです。
ただ、連続増配銘柄など安定して配当金を出してくれる企業を買い進める事で、着実に配当金が積み上がっていくのを実感できるため、投資を続けるモチベーションにも繋がるとの事でした。
着実に数字が積み上がっていく様子を見るのは気持ちがいいですし、達成感も得られそうなので、精神的にメリットのある投資方法と言えそうですね。
この辺の投資手法は、効率的な資産増加を求めるか、キャッシュフローの増加を求めるかで判断が分かれるところだと思いますが、個人的にはこういう高配当株投資の考え方も好きです。
以上が、穂高さんのプロフィールやFIRE達成に向けて行った事についてです。
穂高さんのFIRE後の生活
次に穂高さんのFIRE後の生活についてです。
2019年秋頃にFIREを達成された後は、お住まいを会社員時代の都内の住居から、自然環境豊かな場所に移され、毎日興味のある事だけをして過ごされているそうです。
具体的にご紹介されていたところだと、農業や林業に携わったり、大型特殊機械に乗って除雪オペレータをしてみたり、ブログで資産運用のご相談などにお答えしたり、今の生活について書いたりされているとの事でした。
FIREして書籍を出されてからは新聞や雑誌などの取材や対談の時間も増えたそうで、今までは触れることのなかった世界を知る事ができて刺激を受けられているとの事でした。
これだけでもめちゃくちゃ充実してそうなのが伝わってきますよね。
穂高さんの1日スケジュール
穂高さんの1日スケジュールの一例も書かれていました。
まず朝6時頃に起床して、朝ごはんを作ってから、WSJやCCTVといった海外のニュースをチェックされます。
この辺は英語や中国語の語学レベルの維持のためという面もあるようです。
その後メールチェックをして、ブログで資産運用の相談に答えたり日々の生活を記録したりするという事で、この辺が一番仕事感があるなと思いました。
それが終わったら基本的にその日にやりたい事をする時間という事で、農業や登山や読書など、その日の気分でやりたい事に取り組まれているとの事でした。
FIRE後も朝から精力的に活動されていて、充実した毎日を過ごされている感じが伝わってきますよね。
ちなみに、すごくざっくりしたFIRE前後のBEFORE→AFTERも書かれていて面白かったのでご紹介します。
まず起床時間ですが、FIRE前の会社員時代は5時半〜7時なのに対して、FIRE後は5時半〜8時になっていますね。
ほとんど変わっていない様に見えますが、後の時間が8時になっているところに生活のゆとりを感じました。
それと収入源については、FIRE前は給与や運用益で、その中でも恐らく給与がメインだったと思いますが、FIRE後は給与、運用益、興味ある活動といった感じで複数の収入を得ているというのがわかりました。
農業や林業や文筆業といった興味ある活動からの収入の他に、給与として得られている収入がある事に少し驚きました。
アルバイトみたいな感じで雇用されて働かれたりもしているのかなと気になりましたね。
最後が精神的疲労度ですね。
これは名称が面白いなと思ったんですが、こちらについてはFIRE前が「大きい」に対してFIRE後は「小さい」になっているので、ここからも精神的にめちゃくちゃ楽になったんだなというのが伝わってきました。
穂高さんのFIRE後の生活はそんな感じなんですが、FIRE後も生活リズムを崩さずに好きな事や興味のある事に精力的にチャレンジしていて、非常にカッコいいなと思いました。
以上が穂高さんのFIRE後の生活についてです。
FIRE後のマネー収支
次にFIRE後のマネー収支という事で、生活の収支や資産状況についてですね。
まず資産についてですが、思いがけない収入もあって資産を取り崩す必要がなかったというのと、好調な相場の影響もあって資産は1億円を突破したそうです。
FIREした当初は、FIRE後のキャッシュフローは配当金が大きな柱になると想定していたそうなんですが、いざFIREしてみるとそれ以外の収入もたくさん入る様になったそうです。
例えば、配当金以外にも書籍をふくむ文筆業や、農業や林業といった興味ある活動からの収入ですね。
また、ブログの読者もFIREしてから増えたという事で、良い意味で想定を裏切られた感じですよね。
収入については「会社員時代よりは減っているものの、予想よりも多い状態」という事だそうです。
一方で、移住したこともあり固定費が減ったため、生活費は少なくなったとの事でした。
そのため、今は収入が支出を大きく上回っているらしいですね。
以上の様に、収入が想定外に伸びているのもあって配当金を追加的に得る必要がなくなったので、現在は元々行っていた配当金重視の投資スタイルを別のスタイルに変更したそうです。
何とも難しい言葉なんですが、「業績の堅牢性を重視した投資スタイル」に変更しているという事でした。
ブログを拝見したら元々持っていた銘柄の売却報告もされていたので、「何かあったのかなぁ?」と思っていたんですが、これ以上配当金を狙う必要が無くなったという何とも羨ましいお話だったんだなとこれを見て思いました。
FIREを達成された方の多くが、いい意味で想定を裏切られて資産が増えているという話をされているので、こういうのを見ていると「お金については何とでもなってしまうのでは?」なんて思えちゃいますよね。
以上がFIRE後のマネー収支についてです。
FIREして良かったこと
次に穂高さんがFIREして良かったと感じられている事についてご紹介します。
穂高さん曰く、FIREの最大のメリットは「主体的に人生を描ける様になる事」だそうです。
ここまでのお話で、すごく充実した日々を送られていると感じた方もいらっしゃると思いますが、穂高さん自身も「主体的な日々を送ることができる様になってよかった」と感じておられる様でした。
経済的に自立し、時間的な余白を得たことで、精神的にも余裕を持ちつつ、主体的に人生を描くことができているそうです。
例えば、
- 朝何時に起きるか
- その日何をするか
- どこに行くか
- 誰と会うか
- 何時に寝るか
- どこに住むか
といった事も、すべて主体的に決めることができるといった感じですね。
もちろん、何かをした後に「こうすればよかった…」と後悔することもあるそうなんですが、自分で決めたことは自分に責任があると分かっているのですんなり受け入れることができるという事でした。
「主体性は結果に関わらず納得感をもたらしてくれる」と仰っていて、主体性を持って行動できている今の状況は、すごく充実していてやりがいも感じてらっしゃいそうだなと思いました。
穂高さん同様、全て自己責任になる事も全て受け入れて進んでいける人にとっては、この主体的に人生を描けるというのは大きなメリットだなと思いましたね。
以上がFIREして良かった事についてです。
FIRE志願者にアドバイス
記事の中で、FIRE志願者へのアドバイスも書かれていましたので最後にご紹介します。
穂高さん曰く、FIREを目指す人がまずすべきなのは「どんなときに幸せを感じ、どんな人生を描きたいか自問自答してみる事」だそうです。
FIREというのはあくまで人生の選択肢を増やす手段の1つであって、他の生き方を否定するものでもなければ、働かないことを意味するものでもありません。
大事なのは自分がどんな時に幸せを感じて、どんな人生を描きたいのかを考えて、それに沿って行動して充実した人生を送る事。
その人生の「道楽」を、職業と呼ぶのか、仕事と呼ぶのか、趣味と呼ぶのか、興味ある活動と呼ぶのか、その呼び方が違うだけという事でした。
ですので、今の職業にやりがいがあって既に仕事が「道楽化」している人は、FIREをめざす必要はないかもしれないと仰っていました。
これについては私も全く同じ意見ですね。
”FIREしたら働くのを一切やめる”という考えを持つ人が多いと思うんですが、決してそうではなく、あくまでも選択の自由を手に入れた状態だと思っています。
そこからまた働いてもいいし、趣味に没頭しても良いし、憧れの仕事にチャレンジしてもいいし、何をしてもいいと思っています。
ですので、まずは自分の価値観ややりたい事は何なのかを自問自答して、自分で認識する事が大事という意見は強く共感しました。
以上がFIRE志願者へのアドバイスについてです。
まとめ
まとめです!
今回は、「FIRE達成者のその後の生活」というテーマで、穂高さんのFIRE生活についてお話ししました。
全体を通じて、穂高さんは非常に充実したFIRE生活を送られているなぁと思って羨ましくなりました笑。
「FIREしたら暇を持て余してしまうんじゃないか?」
「FIREしたらお金が持たないんじゃないか?」
などFIRE前は色々と不安に思ってしまう事もあると思います。
ただ、こうして穂高さんの様に先にFIREを達成された方が充実した生活を送られている事を示してくれると、私たち後発組もすごく勇気をもらえます。
そして、改めてFIRE後にやりたい事や、FIRE後の生活について考えるきっかけにもなると思うので、こういう話は非常に参考になるなと思いました。
素敵なインタビュー記事を書いてくれたトウシルさんには感謝しかないですね。
元の記事はこちらになりますので、興味のある方はぜひ読んでみてください!
今回は以上になります。
この記事が何か少しでも皆様のFIRE計画のお役に立ったら嬉しいです。
今回もありがとうございました!