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【無理ゲー?】資産5,000万円でFIRE・セミリタイアはできるのか【実現性は?】

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ぱすたお
ぱすたお
こんにちは!ぱすたおです。

今回は「資産5,000万円でFIREは可能なのか」というテーマの記事になります。

はじめに

先日受けた取材が放送されました

前回の動画でもお伝えした通り、先日テレビの取材を受けまして、12/13(月)のWBSで放送されました

テレビが無い方やテレ東が映らない方は観られなかったと思いますが、Tverという見逃し配信のアプリで12/21(火)15:59まで視聴できます

私が恥をさらしていますので、よろしければご覧ください。

ちなみにお伝えできていなかったんですが、「友部」という名前で出演しているのが私です。

いつもお世話になっている尊敬する先輩の名前で、許可を取ってお借りしました。

共感の声と懐疑的な声

番組の放送後、テレビ局の方からは、「仕事をしながら子育てをしている世帯の方々から共感の声が多く寄せられた」というお言葉を頂き、大変嬉しかったです。

こういう生き方や働き方もあるという一つのサンプルとして、何か観た人の考え方にプラスの影響を与えられたら嬉しいですね。

一方で、「5,000万円でFIREは無理ゲーじゃない?」という声も多数見受けられました。

どうしてもあの短時間で伝えられた情報には限りがありましたし、あの情報だけだと5,000万円の資産を切り崩して生活する風に受け止められただろうなと感じたので、仕方ない事だったかなと思います。

特に、私のFIREスタイルは完全な資産収入に依存するFIREではなく、私も妻も個人事業や軽い労働を継続するサイドFIREというスタイルなので、少し理解しがたい部分はあったと思いますね。

結論:資産5,000万円でFIREするならサイドFIRE一択

結論を先に言うと、私たち夫婦も5,000万円で完全FIREはとても無理だと思っているので、「資産5,000万円でFIREするならサイドFIRE一択」だと思っています。

そこで今回は「資産5,000万円でFIREするなら、なぜサイドFIRE一択なのか」我が家がそう考えた理由を3つお話しします。

  1. 資産収入だけでは生活費が賄えない
  2. 資産収入の他に収入がある事の安心感
  3. お金と時間とメンタルのバランスがちょうど良い

この動画を見ている方で、「少しでも早くFIREしたい!」と考えている方がいらっしゃいましたら、ぜひ最後までご覧頂けたら嬉しいです。

①資産収入だけでは生活費が賄えない

5,000万円の運用資産で得られる収入は年間160万円程度

「高配当株投資」「インデックス投資」など投資手法によっても異なりますが、運用資産5,000万円から得られる資産収入は年間160万円程度になります。

高配当株投資の場合

高配当株投資の場合、5,000万円の資産を税引き後配当利回り4%で運用した場合、受け取り配当金は200万円になります。

そこから配当金にかかる税金が約20%掛かるため、200万円から40万円が差し引かれてて残りは160万円になります。

もし投資先が外国株だった場合は、更に現地課税も約10%掛かるので、合計で約28%の税金が取られます。

外国税額控除

外国税額控除という仕組みを使えば現地課税分をいくらか取り返せますが、全部を取り返せる訳ではなく、その金額は個人の所得金額によっても異なります。

外国税額控除については、色んな方がブログやYouTubeで解説しているので、そちらをご覧ください。

BANK ACADEMYさんの動画が非常に分かりやすいのでオススメです。

配当控除の改悪

「外国株にそんな税金がかかるなら、日本株に投資しよ!」という事で日本株に投資をしている人も多いと思います。

確かに、日本株なら現地課税も取られませんし、配当控除という仕組みを使えば配当金にかかる税金も取り戻す事が可能です。

これも詳しい説明は割愛するので、詳細は解説してる記事やYouTubeをご覧頂ければと思います。

要は、この配当控除の仕組みを使えば、「配当金にかかる税金20%を住民税の5%だけにできる」という事で、多くの高配当株投資家は、海外の高配当ETFだけでなく日本の高配当銘柄も買っていました。

ただ、最近では「令和4年度税制改正大綱」の中に、配当金と譲渡益への所得税の確定申告と住民税の申告のあり方について変更するという記載があり、これが配当控除の改悪に繋がる話なので、多くの個人投資家が注目しています。

具体的には、住民税の申告不要制度が使えなくなり、申告不要制度を使う事で5%に抑えられていた住民税の税率が7.8%に上がってしまうため、住民税の金額が上がってしまう事。

それと、住民税の申告不要制度を選択していた時は、その分の所得が国民健康保険料の計算には含まれていなかったのですが、住民税の申告不要制度が使えなくなる事で国民健康保険の金額が上がるというお話です。

始まるのは令和6年以降からの予定ですぐではないですが、賢い個人投資家の皆さんが早速考察を始めていらっしゃるので、興味のある方は調べてみてください。

インデックス投資の場合

インデックス投資家の場合は、高配当株投資とは異なり自動で収入は入ってこないので、毎年5,000万円の運用資産の4%(200万円)を自分で取り崩す形になります。

ただ、インデックス投資の場合、売却額全てが利益という訳では無いので、売却した200万円のうち、利益部分にだけ税金が発生します。

例えば、売却した200万円のうち、元本が150万円で利益が50万円だとしたら、税金でかかるのは利益50万円の20%で10万円になり、受け取れる金額は190万円になります。

配当金よりは金額は大きいですね。ただ、これにも注意点があります。

元本と利益の割合は変化していく

それが、元本と利益の割合は変化していき、取り崩し年数が長くなるほど利益部分の割合が大きくなり税負担が多くなるという事です。

もう少し細かくいうと、先ほど挙げた例だと最初のうちは売却金額200万円のうち投資元本は150万円と利益50万円で、投資元本が多く利益の割合が小さいので税負担が少ないですが、年数を重ねる毎にこの内訳が変わっていきます

分かりやすく言うと、次の様なイメージです。

・初期:投資元本150万円、利益50万円

・中期:投資元本100万円、利益100万円

・後期:投資元本50万円・利益150万円

このように、どんどん利益の割合が増えていきます。

そうなると、最終的には取り崩した金額のほぼ全てが利益という形になり、200万円を売却した時の手取りは約160万円になります。

この辺の事を細かく知りたい方は、以前にFIRE系YouTuberの「ぱせいお」さんが解説をされているので、ぜひこちらの動画もご覧になってみてください。

ちなみに、金融所得課税が強化されて売却益にかかる税金が20%から上がったら、手取りは更に減ってしまいますね。

金融所得課税が強化されるのは既定路線なんだろうなぁと思いつつも、どうか所得や売却益の金額で制限を掛けて欲しいなぁと願っています。

我が家の生活費は年間360万円(月30万円)で200万円不足

さて、ここまで5,000万円の運用資産で得られる収入についてお話ししてきました。

資産収入について、皆さんはどう思われましたでしょうか。

私は率直な感想として、資産収入が約160万円だと少ないし、何か支出が増えるイベントや税制などルール変更があった時にすぐ破綻しそうで怖いと思いました。

それに、我が家の年間生活費は約360万なので、160万円だと200万円も足りません。

これはもう、おしまいですね。

この360万円という数字は、我が家にとっては結構ゆとりのある数字です。

ですので、資産収入160万以外に夫婦2人で年間200万円程度を稼げれば、十分に今の生活は維持できるという事になります。

ただ、こんなギリギリの事はしたく無いので、我が家が出した結論は「運用資産には可能な限り手を付けず、生活費分は好きな事で稼ぐ」というスタイルです。

つまり、年間360万円は夫婦で稼ぎ、子どもの教育費や娯楽・レジャーなどで大きな支出が発生した時に不足分を資産取り崩しで賄うというイメージです。

これだと「働いているしFIREじゃないじゃん」と言われそうですが、それはごもっともだと思います。

ただ、5,000万円という金融資産の下支えがあるからこそ踏み切れたと思いますし、そこまで多く稼がなくていいので、精神的なプレッシャーも少ないです。

そうなると、職業選択の自由度も増して選択肢が増えるので、気持ち的にはすごく楽です。

年間360万円、夫婦1人あたり180万円、つまり月15万円を夫婦それぞれ稼げばいいので、そう考えるとかなり軽く感じませんでしょうか。

少なくとも週5フルタイムで働かないといけないというプレッシャーからは解放されます

ですので、我が家の場合は私が個人事業、妻が週3勤務の仕事でそれぞれ稼いで生活費を賄っていく事を考えています。

②資産収入の他に収入がある事の安心感

全てを資産収入に依存する事の恐怖

ここまでの話を聞いて、「なんか自分が思ってるFIREと違うな…」と感じられた方もいらっしゃると思います。

ただ、資産収入以外の収入源を持っておく事は安心感にも繋がるので、個人的には良い事だと感じています。

インデックス投資にしても、高配当株投資にしても、相場がいい時もあれば悪い時もあり、悪い時は株価も下がるし配当金も少なくなります

これは自分の力ではどうしようもない部分なんですよね。

投資のリターンをコントロールする事は不可能なので、そこは良い時もあれば悪い時もあると割り切って付き合うしかないと思っています。

そういう時に資産収入以外に収入があれば、相場が悪い時はそっちで稼ぐという選択ができるので、収入源を分散しておく事は非常に重要です。

投資の世界で「たまごは一つのカゴに盛るな」とかいう毎年流行語大賞にノミネートされ続けている金言がありますが、これは収入に関しても言える事ですね。

ですので、「せどりやブログの様な副業を育てる」「フリーランスの様に個人で案件を受ける」「パート・アルバイトで働く」もしくはこれらを組み合わせる、など何でもいいので、何かしら資産収入以外の収入源を持っておく事は大事です。

自分の場合も、今はこのYouTubeやブログが楽しいのでこれをやっていますが、これ以外にも他に面白そうな事があったらチャレンジするつもりです。

FIREすると全く働かないと思われがちですが、全然そんな事はないですね。

むしろ何もせずに毎日を過ごす事の方が、めちゃくちゃ難しいと思います。

多くの人の場合、いま働いている会社の「労働時間」「労働環境」「仕事内容」といった働き方に不満があるだけで、そこが改善されれば十分満足という人が多いと思います。

「実は働く事自体は嫌いじゃなくて、好きな事なら全然働けちゃう」という人も結構いると思うので、会社を辞めた後も「自分の好きな事」や「得意な事」で稼ぎ続けるサイドFIREのスタイルは非常にオススメです。

③お金と時間とメンタルのバランスがちょうど良い

私がサイドFIREを気に入っている理由の1つに、お金と時間とメンタルのバランスの良さがあります。

どういう事か具体的に説明します。

お金:プレッシャーを感じずに、楽しみながら稼ぐ力を伸ばせている感覚がある

サイドFIREの場合、生活費全てを資産収入で賄えはしないものの、仮にすぐ稼げなくても死なないくらいの資産はあります

会社辞めて個人の仕事をするという意味で独立に近いですが、普通の独立と違うのは金融資産の下支えがあるかないかですね。

もし資産が少ない状態で独立した場合、早くお金を稼がないといけないというプレッシャーを感じながらの生活になると思います。

もちろんそのプレッシャーがいい方向に働いて成果に繋がる場合もあると思いますが、ちょっと怖いですよね。

ただ、その時に金融資産の下支えがあれば、すぐに成果を出さなきゃいけないという焦りやプレッシャーを感じずに、じっくり自分の事業を育てられます

こうして余裕を持ってやる事がいいのか悪いのかは分かりませんが、私個人としては余裕がある時の方がいいアイデアが浮かんで、仕事でも副業でも成果に繋がってきたので、これくらいのリズムが心地いいなぁと思っています。

時間:家族や友人との時間、自分だけの時間どちらもある

前回の動画で、サイドFIRE後の1日ルーティンを紹介しましたが、今のところはこの生活リズムが一番自分に合っているかなぁと感じています。

簡単にいうと、午前中にやる事をやって、午後はフリータイムにして、夕方以降は家族との時間を楽しむというスタイルですね。

社会人になると、自分の好きな事をする時間は極端に減りますし、家族や友人と過ごす時間も減ります。

結局、平日のメインの活動時間が仕事で埋まっているので、早朝と夜くらいしかオフの時間が無く、全部がその時間に集中しちゃうんですよね。

そうすると、「やりたい事があるのに、これやらなきゃ、あれもやらなきゃ」となって、全部中途半端になってしまいます。

今は仕事を辞めて平日の日中が空いたので、そこで自分がやりたい事をしたり、それまで仕事終わりにやっていた家事を先に済ませたりする事で、すごく時間のバランスが良くなりました。

メンタル:ダラけ過ぎず忙し過ぎず、適度な達成感や充実感がある

「FIREすると暇過ぎて病みそう」とか「FIREして何するの?」とか、FIREについてはお金の問題もさる事ながら、時間の問題もよく指摘されます。

そこについても、サイドFIREはちょうど良い解決策じゃないかと感じています。

一般的なFIREは、毎日働かずにのんびり生活するイメージですが、サイドFIREの場合は、1日の中で半日は個人事業をしたり、週に数日は働いたりするケースが多いです。

恐らく、30代〜50代のまだまだ頭も体も動く状態で、毎日のんびりと暮らす隠居生活を送りたい人は少ないんじゃないでしょうか。

それよりも、せっかく時間ができたんだから、「新しい事にチャレンジしたい!」とか「何か社会貢献ができる仕事や活動があるなら取り組んでみたい!」とか、心身ともに余裕が生まれるとそういう気持ちになる人も多いと思います。

そうして何か少しでも個人事業なり仕事なりをする事で、ダラけ過ぎず忙し過ぎず、適度な達成感や充実感を得ながら毎日を過ごせるようになるので、そういう点でもサイドFIREはオススメできるかなと思いました。

まとめ

お知らせ

まとめの前にお知らせです。

今まで読んだ本で、FIREに役立つと思った本を一覧でご紹介しております。

これから投資や資産形成について学びたいという初心者の方でも、読みやすい本を中心に選んでいますので、よろしければご覧ください。

【随時更新】FIRE・セミリタイアを目指す人へオススメの書籍ここでは私が読んで価値観形成や資産形成に役立ったFIREおすすめ書籍をまとめております。 随時更新していきますので、気になる本があ...

本は1,000円前後で先人達の知識を体系的に学べるチートアイテムで、とんでもなくコスパの良い投資ですので、よろしければ参考にして頂けたら嬉しいです。

まとめ

まとめです!今回は「資産5,000万円でFIREはできるのか」というテーマでお話ししました。

確かに5,000万円という資産だけでは、資産収入だけでFIREしようと思ったら心許ないですし、相当切り詰めた生活をしないと厳しいと思います。

ただ、そこで考えを止めてFIREを諦めたり、先送りにしたりするのは少しもったいないかなとも思っています。

なぜかと言うと、完全に資産収入だけに頼る様な0か100かといった話ではなく、少し視野を広げて考えれば、自分たちに合ったFIREのスタイルが見つかると思うからですね。

例えば、資産収入だけで生活費全てを賄うのは難しいにしても、「資産収入+その他収入」で生活費を賄うスタイルもありますし、子供が手の掛かる時期は働き方を抑えて、時間ができたら復職するといったスタイルもあります。

そうすれば、そこまで資産が多く無くとも、満足度の高い生活は送れると思います。

ですので、「FIRE=資産収入だけで十分に生活できるお金が必要」と固執せず、各家庭におけるその時々の最適なライフスタイルを柔軟に考え、「どうしたら我が家に最適なスタイルが作れるか?」を模索していけばいいと考えています。

そうしたら、意外とFIREは無理ゲーじゃないと思えてくるかもしれません。

今回放送された私の事例が、何か皆さんの価値観に良い影響を与えられていたら嬉しいです。

今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。